指示待ち人間をうむ上司の特徴4選!事例ごとの改善策を解説

「指示待ちの部下がいて困る。」
「どうすれば積極的に動いてくれるのだろう?」

こうした悩みを抱えている人は、多いでしょう。

部下の性格的な問題もあるものの、実は上司が部下を「指示待ち人間」にしている可能性も考えられます。

そこで当記事では、部下の指示待ちを改善したい人に向けて、指示待ち人間をうむ上司の特徴や、事例ごとの改善策を紹介します。

能動的に動く部下を増やしたい人は、ぜひ参考にしてください。

指示待ち人間の部下とは?4つの特徴

指示待ち人間の部下には、以下4つの特徴があります。

受け身の姿勢である

もっとも典型的な特徴が、受け身の姿勢であることです。

主体性に欠けており、自分からは行動せず、上司から指示がないと動きません。

受け身の部下は、以下の3種類にわかれます。

1、思考自体を巡らせない
2、考えているものの、何をすべきかわからない
3、何をすべきかわかっているが、行動しない

1の部下には考えさせるクセをつけ、2と3の部下には「行動できない理由」をさぐる必要があるでしょう。

失敗が極度に怖い

失敗を極度におそれることで、指示待ちになる部下もいます。

過去に上司からきつく叱られたり、自分に自信がないといった背景から、失敗を防ぎたいと考えます。そもそも行動しなければ、失敗しないと思っているのです。

プライドが高く完璧主義の人も、失敗をすると自分が傷つくため、指示待ちになる傾向があります。

仕事内容そのものを理解していない

仕事内容そのものを理解していないと、業務を遂行するうえで必要なものがわからないため、主体的に動けません。

新入社員や異動してきた社員に、十分な説明をせず仕事にとりかからせると、こうした事態が発生しがちです。

「自分で考えて行動して」などと抽象的に言うと、焦ってさらに混乱し、消極的になる可能性があります。

モチベーションが低い

仕事にやりがいを見出せず「モチベーションが低い」と、積極的に動く気になれません。

仕事に対して嫌な思いを抱えている場合にも、モチベーションは低くなり、行動意欲を奪います。

「仕事にやりがいを見出せない理由」や「負の感情を抱く理由」をさぐり、根本的原因を取り除かなければ、モチベーションが低い指示待ち人間のままでしょう。

1on1ミーティングの導入について相談する

詳細はこちら

指示待ち人間が与える悪影響とは?

指示待ち人間は、以下のような悪影響を与えます。

生産性が低くなる

指示待ち人間がいると、その人がやるべき仕事をほかの従業員がおこなうため、他者に負担がかかります。

すると、仕事が増えた従業員は本来の業務に全力を注げず、指示待ち人間がいる部署の生産性が低くなるでしょう。

特定の部署の生産性ダウンは、やがて他部署にも影響するため、会社全体の生産性が低くなります。

周囲のモチベーションが下がる

指示待ち人間とはいえ、会社は一定の給与を支給しなければなりません。

その様子をみた周囲の人間は、「自分は積極的に仕事をしているのに、指示待ち人間と同じ給料だなんて不公平だ」と感じるようになります。

すると周囲のモチベーションが下がり、人間関係の悪化や退職といった事態になりかねません。

上司が本来の仕事に注力できない

指示待ち人間がいると、上司が「部下の本来やるべき仕事」をおこなったり、積極的に動くようマネジメントに時間をさく必要があります。

上司の仕事として「部下のマネジメント」は含まれるものの、指示待ち人間が揃っている部署では、マネジメントに大幅な時間を費やさなければなりません。

すると、上司は本来の仕事に注力できなくなります。

指示待ち人間をうみ出す上司の特徴4選

指示待ち人間がいると、その人の性格や能力の問題だと思われがちです。

しかし、上司が部下を「指示待ち人間」にさせているケースも見受けられます。こうした上司の特徴は以下の通りです。

上司の意見を押しつける

上司が「これは〇〇だ!」と意見の押しつけを繰り返すと、やがて部下は「何を言ってもムダだ」と思い、指示を待ってから行動するようになります。

「あなたのために言っている」などと、一見部下のことを思うような言い方をする上司もいることから、気づかず意見を押しつけるケースも見受けられます。

そのため、「自分の価値観を押しつけていないか?」を自問自答し、部下の意見を聞くよう心がけましょう。

部下のヤル気を削がない、効果的なコミュニケーション法

コンプライアンスの順守を徹底する中で、部下への声かけに、意識して柔らかい表現を使おうと心がけているマネジメント層が増えてきました。 しかし、良かれと思って使った表現が、実は部下のヤル気を削いでしまうこ...

続きを読む

部下の仕事を片づけてしまう

「部下が慣れていないから」や「自分(上司)がやった方が早い」と、先回りして部下の仕事を片づけてしまう人は要注意です。

部下の仕事をやるクセがつくと、部下は「上司がやるから自分はやらなくてよい」と思ってしまいます。

そのため「失敗はつきもの」と寛容な心をもち、見守りながら仕事を任せましょう。

仕事内容をうまく説明できていない

仕事内容をうまく説明できなかったことから、相手が理解していないケースは往々にしてあります。>仕事内容をうまく理解できなければ、部下もどう行動したらよいかわからないでしょう。

「部下から確認すべき」という意見は一理あるものの、「どう聞いたらよいかわからない」や「上司に聞いたら怒られる」などと考え、なかなか確認できない部下がいることも事実です。

そのため、定期的に「部下の理解度を確認する機会」を設けるとよいでしょう。

コミュニケーションを取れていない

上司からの一方通行なコミュニケーションだと、指示待ち人間がうまれがちです。

一方通行だと相手(上司)の意見を聞くしかないため、指示待ちの構図ができあがります。

また上司の業務が忙しいなどの理由で、部下と向き合うそもそもの時間を確保できない場合にも、コミュニケーションを取れません。

いずれにしてもコミュニケーションを取れなければ、「なぜ部下が指示待ち状態なのか?」という根本的な原因がわからないでしょう。

そのため、定期的に1on1を実施したり、コミュニケーションツールの導入などを試みるとよいでしょう。

評価する部下との効果的なコミュニケーション法とは?意識すべきポイントと具体例を解説

組織をうまく機能させるために、コミュニケーションは欠かせません。 なかでも、部下とのコミュニケーションに悩む人は多いでしょう。部下は人事評価の対象でもあるため、コミュニケーションのとり方1つで組織の運...

続きを読む

1on1ミーティングの導入について相談する

詳細はこちら

指示待ち人間の事例にあわせた改善策

ここでは、実際の「指示待ち人間」の実例を取り上げ、それぞれの改善策を紹介します。

事例1:丸投げの質問をする

部下のAさんはいつも、「これどうしたらよいですか?」といった、完全な丸投げの質問をしてきます。

【改善策】
頭を使うことに慣れていない、もしくは思考方法がわからない背景があるでしょう。そのため、自発的に頭を使えるよう、サポートする必要があります。
「これどうしたらよいですか?」と質問があれば、「どうしたらよいと思う?Aさんによいアイデアはある?」などと逆質問を投げかけます。
「わかりません」と回答があった場合には、上司がアイデア例を出しながら、どうやって考えればよいかの見本を示してあげましょう。

事例2:自分で判断できない

部下のBさんは仕事で決断を下す際に、「自分で判断できない」と言い、上司に決断してもらうよう促してきます。

【改善策】
自分に自信がない人や、今までさまざまな決断を周囲の大人がやってきた人は、自分で判断できない傾向にあります。
小さな成功体験からでよいので、自分の判断に自信がもてるようサポートしましょう。
たとえば業務でつまずいた際には、「誰に聞くのがベストだろう?」などとサポートし、本人が然るべき人に質問できるよう見守ります。
こうした小さなことがクリアできたら、もう少し大きな決断を任せていきます。

事例3:マニュアル通りできればokだと思っている

部下のCさんはマニュアル通りに動けるものの、それ以上の行動は起こしません。

【改善策】
マニュアル通りに仕事ができただけで、しっかりと業務をこなしたと思う部下は多いものです。
しかし上司は、マニュアル通りにしか動けない部下を「指示待ち人間」と判断するため、両者にギャップが生じます。
改善するには、「マニュアル以外の行動も業務だ」という認識をもたせることが大切です。また「どういった行動が主体的な行動か?」と説明したり、上司自身が実例を見せるのもオススメです。

まとめ:指示待ち人間をうみ出す状況を理解し、改善を目指そう

指示待ちの部下は、自分が「指示待ち人間」だと思っていないケースが大半です。

こうした背景は上司と部下のギャップをうみ出し、やがて生産性低下や離職につながります。

事態を防ぐには、現状を把握すべく「定期的なコミュニケーション」と、企業が求める主体性の明示や意欲向上に役立つ「適切な評価制度の用意」が効果的です。

1on1で部下が「話すことがない」と言う場合、上司はどうすればいいのか?

1onミーティングでは主に部下が話題を設定しますが、よくありがちなのが部下から「1on1ミーティングで話すことがない」と言ってくる場合です。こう言われると上司の方は困ってしまいますよね。 実はこの「話...

続きを読む

適切な評価制度を用意したい場合には、評価構築パッケージがオススメです。

評価システムの利用はもちろんのこと、制度の構築から運用までプロがトータルサポートします。

また定期的なコミュニケーションには1on1が有効です。「1プロ」であれば、プロのアドバイスを受けるのはもちろんのこと、1on1の代行も可能です。

部下の指示待ち状況を改善したい場合には、「人事評価構築パッケージ」「1プロ」をお試しください。

人事評価システム第1位【人事評価構築パッケージ】|株式会社シーグリーン

資料ダウンロード

1on1パーフェクトガイド
1on1パーフェクトガイド

この資料で分かること

  • 1on1の目的と活用方法
  • 1on1導入での失敗例
  • 1on1で取り扱うべき話題