心理的安全性とは、周囲の目を気にすることなく、安心して発言や行動ができる環境のことです。
「社員の士気が下がっている」
「離職者が増えている」
こうした状況下で心理的安全性を高めると、社員のモチベーションアップや定着率向上につながります。とはいえ、心理的安全性の高め方がわからないといった声は多く聞かれます。
心理的安全性を高めるには、1on1が有効的です。
当記事では心理的安全性の高め方をはじめ、1on1をオススメする理由や押さえるべきポイントを解説します。
社員の士気アップを目指し離職者を減らしたい企業様は、ぜひ当記事を参考にしてください。
目次
心理的安全性とは?高めるとどうなる?
心理的安全性(サイコロジカル・セーフティ)とは、他者の反応を気にすることなく、自身の思いをオープンにできる環境のことです。
いわば「自然体でいられる環境」だといえます。
心理的安全性が高いと、社内のコミュニケーションが活発になり、新たなアイデアが生まれやすくなります。
心理的安全性が高い環境では、従業員は自分の思いをオープンにでき、否定されることはほぼありません。そのため「自分を受け入れてもらえた」と感じることから、モチベーションやエンゲージメントの向上につながります。
またチーム内での課題解決力が高まるため、生産性アップが期待できるでしょう。
モチベーションやエンゲージメントを高く保てる環境は、定着率が高い傾向にあります。
1on1ミーティングの導入について相談する
詳細はこちら心理的安全性の高め方・ポイント
つづいて、心理的安全性の高め方やポイントを解説します。
詳細は以下の通りです。
信頼関係構築に努める
1つ目は、信頼関係構築に努めることです。
他者の反応を気にせず自身の思いをオープンにできる環境は、相手に対する信頼関係があってこそ成立します。
信頼できない相手に、自分の本音は伝えられません。
そのため、部下に対して信頼関係を構築するのはもとより、チーム間での信頼関係も構築できるよう配慮しましょう。
部下に対する信頼関係構築には、「納得度の高い評価制度づくり」や「意見を否定しない」といった努力が挙げられます。またチーム間での信頼関係構築には、「社内イベントの開催」や「チームミーティング」などが挙げられます。
従業員に情報共有を心がける
2つ目は、従業員に情報共有を心がけることです。
以下のような情報を共有すると、従業員に安心感を与えられることから、心理的安全性の向上に役立ちます。
- 企業戦略
- ビジョン
- 各種ルール
人は「わからない状況」に不安を感じるものです。
情報共有によって「わからない状況」を解消できるため、安心して業務に取り組める状況がつくられます。
また周囲と同じ情報を知ることは、チームの一体感を高め、孤独感を解消することにもつながります。
情報共有をスムーズにすすめるには、「情報共有できるツールの用意」や「情報共有のルール作成(誰が、誰に、何を伝える?)」などがオススメです。
多様性を認める環境づくり
3つ目は、多様性を認める環境づくりです。
なぜなら、多様性を認める環境を用意できていると、従業員に対し「企業自体にさまざまな意見を受け入れる土台がある」と明示できるからです。
多様性を認める環境が存在すると、従業員同士(上司対部下も含む)がお互いを尊重しあう社風が形成できます。
そのため、従業員は「このような発言をすると、周囲からおかしいと思われるかも」といった不安を抱きにくくなるでしょう。また他者が自分と異なる意見をもっていても、当たり前だと思えるようになります。
多様性を認める環境づくりでは、「多様な人材に向けた評価制度の整備」や「多様性に関する研修の実施」などがオススメです。
心理的安全性の向上に1on1が役立つ理由とは?
冒頭で「心理的安全性の向上には1on1が役立つ」とお伝えしました。
なぜ心理的安全性の向上に、1on1が役立つのでしょうか?
その理由は、1on1には前述で紹介した「心理的安全性を高める要素」が存在するからです。
~心理的安全性を高める要素~ 1、信頼関係構築に努める 2、情報共有を心がける 3、多様性を認める環境づくり |
1on1とは、上司と部下が行なう1対1のミーティングです。
ミーティングでは第三者がいないことから、本音を話しやすくなります。
部下の本音に耳を傾け、否定せずに対応をすれば、信頼関係の構築に役立ちます。
否定しないで意見を聞くことで、企業に「多様性を認める環境が用意されている」ことを示せるでしょう。
また1on1の一部を「必要事項の共有」の時間として活用すれば、情報共有ができます。
1on1ミーティングの導入について相談する
詳細はこちら心理的安全性が高まる1on1の効果的なやり方
これまでの話で、1on1は心理的安全性を高めるのに役立つことがわかりました。
とはいえ、心理的安全性の確保は容易にできるものではありません。
急に「本音を話せる環境をつくる」といっても、今までの関係性やわだかまりも考えると、難しい側面があるからです。
難しいからといって、心理的安全性が担保できないままだと、従業員のモチベーションは維持できず離職につながってしまいます。
そのため、心理的安全性の確保が難しいことを理解したうえで、1on1を実施するとよいでしょう。
以下に、心理的安全性が高まる1on1を「効果的」にすすめる方法を紹介します。
定期的な1on1の実施
1つ目は、定期的な1on1の実施です。
開催する頻度は、週1~月1が望ましいといえます。
これより短いスパンだと、上司にも部下にも負担がかかってしまうでしょう。
1on1を実施すると、従業員の本音を把握することにつながり、リアルな「心理的安全性の度合い」がわかります。
前回と今回の結果を比較することで、「心理的安全性の変化」を把握できます。すると「以前より心理的安全性が高まっているか?」がわかるでしょう。
心理的安全性が高まっていない場合には、従業員の「建前」しか聞けおらず、本音をヒアリングできていない可能性が考えられます。
本音を知るには、従業員の思いを傾聴し、話しやすい環境をつくる姿勢がかかせません。
また本音を聞けたとしても、最新の本音は適宜変化します。常にリアルな本音を聞くためにも、定期的な1on1の実施が不可欠です。
1on1の前後でパルスサーベイを実施
2つ目は、1on1の前後でパルスサーベイを実施することです。
パルスサーベイとは、短いスパンで「従業員満足度」や「心の状況」を調査する手法を指します。5~10問程度の少ない質問を用意し、対象の従業員に回答してもらいましょう。
1on1の前後でパルスサーベイを行なうと、実施前と実施後の従業員満足度を比較できることから、1on1の効果測定ができます。
1on1の効果があれば、実施前よりも実施後の従業員満足度が高まります。
一方1on1の効果がなければ、実施前と実施後の従業員満足度はかわらない、もしくは低下するでしょう。
思うような効果が出なければ、本音を話してもらえるよう、適切な対策を講じましょう。
グランドルールを設ける
3つ目は、1on1にグランドルールを設けることです。
以下のようなルールを設けると、従業員が本音を話しやすくなります。
【1on1のグランドルール(例)】 ・1on1の対話内容は評価に反映しない ・上層部に「言わないでほしい」内容があれば、その内容は伝えない ・答えたくない質問には「答えたくない」と回答してよい |
また1on1の実施目的が、あくまで双方のギャップを明確にし、働きやすい環境をつくるためである点も明示するとよいでしょう。
まとめ:心理的安全性を高めるには1on1がオススメ
心理的安全性を高めたい場合には、1on1の実施がオススメです。
また1on1の実施前後でパルスサーベイを行なうことで、1on1の効果測定ができます。
人事評価システム【ヒョーカクラウド】は、「1on1ミーティング機能」と「パルスサーベイ機能」を搭載した人事評価システムです。
人事評価システムであるため、定期的な評価の実施によって、心理的安全性の推移を総合的に判断できます。
1on1の実施に自信がない場合や、あえて第三者を通じて本音を知りたい場合には、同社が提供する「1プロ」がオススメです。
プロ目線で自社の1on1を徹底的にサポートします。
心理的安全性を高め、定着率や士気をアップさせたい人は、ヒョーカクラウド、1プロをぜひお試しください。